
深紫外線による
「表面・空気除菌」
表面除菌(直射型)
表面除菌の基本構造
表面除菌は、対象物の表面に深紫外線を直接照射します。ドアノブやスマートフォン、パソコンのキーボード、テーブルなど、水や空気の除菌に比べて対象物が多岐にわたることが想定されます。
光源 | 表面除菌(直射型) |
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UV-CCL UV-LED |
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用途例 | マスクやスマートフォンなど小物の除菌、タッチパネルやキーボードなど操作端末の除菌、容器・包装材の除菌 |
メリット | 直接手が触れる可能性がある箇所を清潔に保つことが可能。 |
照射シミュレーション
表面除菌の効果は、光源の出力を一定とした場合、光源からの距離と照射時間で決まります。スタンレー電気では、お客様の除菌ニーズによって、UV光源の種類や数量・設置箇所・照射対象の部材劣化等を考慮し照射シミュレーションを実施した上で、御要望や使用条件・目的に合う紫外線光源を提案します。
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光源単体の照射特性
簡易的な計算から光源データによるシミュレーションまで広く対応
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複数光源を組み合わせた場合の照射特性
光源位置を動かした場合の照度分布
除菌効果
深紫外線光源からの距離が近いと照度は高くなり、距離が離れると照度は低くなります。そのため、距離が異なる対象物に対して同様の除菌効果を得ようとした場合、光源と対象物の距離に応じて紫外線を照射する所用時間が変わってきます。【図1】【図2】はそれぞれ新型コロナウイルスを99%除菌する際に、265nm/50mW LEDを1個使用した場合と3個使用した場合の、距離別照度と除菌にかかる時間を示しています。
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図1 距離別の除菌時間推移
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図2 深紫外LEDの距離別照度比較
空気除菌(循環型)

空気除菌の基本構造
空気除菌では、特定の密閉空間で吸い込んだ空気に紫外光をあてて”ワンパス”で除菌し、除菌後の綺麗な空気を給気する循環方式が多く使われています。最近は、自動車内等の小空間向けの小型なものから、病院の待合室等の室内向けまで、様々なサイズの紫外線空気清浄機が市場に出ています。
光源 | 空気除菌(循環型) |
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UV-CCL UV-LED |
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用途例 | 空調システム・介護施設や病院等のエリアごと除菌・ビル全体やクリーンルーム等の除菌等 |
メリット | 吸い込んだ空気の菌に直接照射し、高い除菌率で室内を浄化可能。 |
図3 UV-CCL設置イメージ

除菌効果
循環式空気除菌装置では、装置内を循環する空気風量と、紫外線光源の個数により、除菌効果と時間が変わってきます。ワンパスで空気除菌を行う場合、風量が多いと除菌率は低く、風量が少ないと除菌率は高くなります。また、装置内の紫外線光源の数を増やすことでも、除菌率を高めることが可能です【図4参照】。このワンパス型の基本性能を基準として、循環型の空気除菌の効果を計測していきます。
図4 ワンパス型のランプ数別空気除菌率

特定の空間内にUV-CCL内蔵の循環型空気除菌装置を設置した場合の、ランプ数別の時間と除菌率の推移結果が図5の通りです。30分間で90%の除菌率を得るためには、装置内の紫外線ランプを4本以上にする必要があります(★1)。また、60分間で90%の除菌率を得るためには、装置内の紫外線ランプを2本以上にする必要があります(★2)。
図5 循環型のランプ数別空気除菌率推移

風量が多いほど除菌率は低く、風量が少ないほど除菌率は高くなります。
そのため、スタンレー電気では、達成したい除菌率や空間の広さ、風量によって
最適なデバイスをお客様にご提案しています。

