長期経営目標・中期経営計画
「スタンレーグループビジョン」を目指した経営方針をご紹介します。
当社グループでは、「スタンレーグループビジョン」の実現に向けて10年間ごとにシナリオを定めています。2020年からのシナリオを定めたものが第3長期経営目標(第3長経)であり、その大きな指針は「安全安心を実現し社会に貢献する」ことです。
2030年のあるべき姿である「競争力のある企業へ」に向けて、2026年度から4年間の第9期中期経営計画をスタートしました。
近年、競争環境の変化や技術進化の加速など、市場環境が大きく変化しています。これらに対応するため、当社グループは事業構造および収益構造の両面から改革を推進し、グローバルに競争優位性のある企業への転換を図ります。
第9期中期経営計画の前半2年間において、「事業領域の拡張」「収益構造改革」「能力の最大化」を早期に実現し、資本効率の向上を図ることで、2029年度にROE10%の達成を目指します。
第9期中期経営計画 市場環境
1 競争環境の激的な構造変化
- 海外競合の台頭が進み、グローバル競争環境が構造的に変化
- 競争環境は部品(単機能)からシステム(複数部品の連携機能)へ移り、ソフトウェアが競争力を左右する
2 技術進化と量産化スピード
- 車の価値がSDV→AIDV※1へと進化
- 中国OEM、中国サプライヤーの桁違いの開発スピードがグローバルで標準化
- 地政学リスク増大によるサプライチェーンの分断と、安定供給への悪影響
- ※1 AIDV(AI Defined Vehicle):従来の車両やSDVとは異なり、AIが単なる機能追加ではなく車両のアイデンティティそのものを決定する自動車のこと
3 新事業・新市場への挑戦
- 安全安心な次世代システムの実現に向け、スタンレーモビリティエレクトリックを設立
車両システム領域へ事業領域を拡張し本格参入 - 岩崎電気との連携により、公共·産業分野の知見を獲得し新領域へ参入
近年の当社を取り巻く市場は、海外競合の台頭が進むなどの競争環境の劇的な構造変化に加え、AIDVへの技術進化、中国サプライヤーの桁違いの開発スピードがグローバルで標準化しつつあるなど、これまで以上に大きく変化しています。
また、当社はスタンレーモビリティエレクトリック、岩崎電気による新事業・新市場へ挑戦しており、事業領域も拡張しています。
このような市場環境の中、グローバルに競争優位性のある企業へ転換するため、第9期中期経営計画において、事業構造と収益構造の改革に取り組みます。
戦略骨子 KPI
戦略骨子
1
事業領域の拡張
新興国でのポジション獲得+モビリティと社会インフラをつなげた新事業への拡張
2
収益構造改革
部品·構造·サプライチェーン全てを抜本的に見直し、圧倒的なスピードで新コストを実現
3
能力の最大化
資本効率を経営の最重要指標とし、資本と能力の最適配分と総資産の有効活用
<経営指標KPI>
-
売上成長
-
営業利益率
-
ROE
-
ROIC
第9期中期経営計画の前半は「事業領域の拡張」、「収益構造改革」、「能力の最大化」に取り組み、最終年度である2029年度に売上高 7,000億円、営業利益率 10%、ROE 10%、ROIC 9%の達成を目指します。
1 事業領域の拡張
自動車機器事業
- 南米、インド、中国の攻略
- 先進運転支援システム(ADAS)・インテリアへの挑戦
電子事業
- 世界で選ばれる光源デバイス
- インフラシステムへの参入
- バックライトの車載市場進出
- ※2 2025年度~2029年度 4年間でのCAGR
- ※3 自動車機器事業:電子事業 比率
「事業領域の拡張」については、自動車機器事業、電子事業を拡張させ、2029年度売上高7,000億円を目指します。自動車機器事業は南米、インド、中国を注力地域とし、また、先進運転支援システム(ADAS)・インテリア領域への事業拡大に取り組みます。電子事業は世界で選ばれる光源デバイス開発、インフラシステムへの参入、バックライトの車載市場進出に取り組みます。これにより、事業ポートフォリオにおける電子事業の構成比を約3割まで成長させる計画です。
2 収益構造改革
- 1 全てを見直す。
部品 - 2 全てを見直す。
構造 - 3 全てを見直す。
サプライチェーン - 4 全てを見直す。 SG&A
「収益構造改革」については、全てを見直すことで、競業を凌駕するレベルの収益構造改革に取り組みます。
従来製品の部品、構造、サプライチェーン、SG&A(販売費および一般管理費)の全てを根本的に見直すことで、世界を相手にした本当の競争力獲得を目指します。
3 能力の最大化
- 1 生産性2倍以上
- 2 24時間開発の実現
- 3 徹底したグローバル資産の圧縮
「能力の最大化」については、資本効率を最重要指標とし、オーガニック、インオーガニック両面において徹底するため、生産性2倍以上、24時間開発の実現、徹底したグローバル資産の圧縮に取り組みます。
生産性2倍以上については、資産を増やさない生産方式への転換、人の介在を極限までなくした無人化ラインを構築するなど、ものづくり変革を推進します。
24時間開発の実現については、地球の自転にあわせて日中の地域に業務を引き継ぐ、グローバル24時間開発体制「Follow the Sun」を構築し、開発スピードを大幅に引き上げます。
徹底したグローバル資産の圧縮については、全生産拠点の資産効率を見極め、拠点再編を推進することで、資本効率の向上を図ります。
ROE目標に向けた取り組み
第9期中期経営計画において、自己資本の抑制および成長性・収益性を高め、利益を創出することにより、2030年3月期にROE 10%の達成を目指します。
2027年3月期~2030年3月期 4年間キャピタルアロケーション
- ※4 営業キャッシュフロー(研究開発費控除前)3,300~3,400億円=営業キャッシュフロー4,000億円+研究開発費1,300~1,500億円-減価償却費2,000~2,100億円
第9期中期経営計画におけるキャピタルアロケーションについては、成長投資、研究開発へ優先的に配分し、手元流動性を確保したうえで、資本効率を重視した株主還元を実施します。
配当方針はDOE 3.5%又は配当性向40%のいずれか高い方とし、自己株式取得は機動的に実施する方針であり、4年間の株主還元の総額は1,500~1,700億円を計画しています。
新しいスタンレー電気
事業継続に影響を与えるリスクを管理・低減しながら、「事業領域の拡張」、「収益構造改革」、「能力の最大化」を早期に実現させることで、グローバルにおいて競争優位を確立し、資本効率の高い新しいスタンレー電気へ転換します。