
製品特集
可視光源
(バックライト用LED)
可視光源(バックライト用LED)製品の特長 車載LCDバックライト用LED
人と機械をインタラクティブに繋ぐHMI(Human Machine Interface)の手段として、
ディスプレイデバイスは長年使用され、今なお利用シーンは拡大しています。
それは自動車のインテリアにおいても例外ではなく、安全運転や走行に重要な情報からエンターテインメント情報まで
表示情報は増加しており、今後更に進化していきます。
インテリアディスプレイのトレンド

従来のディスプレイ
クラスターメーターは、アナログメーターの一部にディスプレイが搭載されており、ODD/TRIPや車両状態などの情報を簡易的に表示する。センターディスプレイは、ナビゲーションに加え動画や音楽の再生情報を表示可能なインフォテインメント機器として活用。


現在のディスプレイ
ディスプレイの大型化によって表示情報量が増加し、エンターテインメントでの利用が加速。またエアコン操作などの操作機能とも統合が進み、表示と操作が一体化したHMIデバイスとして役割が拡大。クラスターメーターにも詳細な車両情報やナビゲーション表示が可能になる。


将来のディスプレイ
ディスプレイサイズは更に大きく、ダッシュボードやフロントガラスいっぱいに広がったワイドなP2Pディスプレ(Pillar to Pillar)やパノラマHUDと呼ばれるものが登場。大画面によるユーザーエクスペリエンスの向上だけでなく、運転席、助手席など、ユーザーに応じた表示の制御などパーソナライズも進む。情報量増加と安全な視界確保の両立は課題となり、視認性の向上と表示情報の制御に対応する技術が必要となる。
白色光の質について
メーターやエンターテインメントのLCD(液晶ディスプレ) 画面は、白色LEDのバックライト光がLCDのカラーフィルター(光の三原色であるR:赤、G:緑、B:青)を透過する事で、フルカラー表示になります。表示デバイス(LCD)が同じであっても、バックライトに使われる光源によって表示品位や消費電力が変化します。
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通常白色のスペクトル分布例
(青い光+黄色蛍光体)【通常 白色LED】
一般的な白色LEDは、青色LED光と黄色蛍光体を混色させる事で白色光を実現しています。電力を光に変換する効率が非常に高いため低消費電力が特長で、構成材料も少ないため比較的安価です。一方で赤色光の成分が少ないため、LCDを透過した際の赤色周辺の発色性能が高くありません。
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広色域白色のスペクトル分布例
(青い光+緑色蛍光体+赤色蛍光体)【広色域 白色LED】
青色LED光に、緑色と赤色の蛍光体を混色させて白色光を実現します。LED光の成分とLCDカラーフィルターの色が合致することで特に赤色周辺の発色が鮮やかになり、ディスプレイとして表示色域が拡大し、表示品位が向上します。一方で通常の白色LEDと比較して電力から光への変換効率が低いため、消費電力が増加する傾向にあります。
光の質の違い
バックライトから出た白色光は、LCDのカラーフィルタを透過することでカラー画像として視認可能となります。

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【通常白色光】
青い光+黄色蛍光体の通常白色光は赤色成分の光が少ないため、画面の赤色や赤味の表示などがくすんで見える場合があります。
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【広色域白色光】
青い光+緑色蛍光体+赤色蛍光体の広色域白色は、通常白色光に比べ赤色成分の光が多いため画面の色が鮮やかに見えます。
バックライト方式について
LCDは裏面からバックライトの光を透過させる事で、発光表示として見えるようになります。
バックライトの光源であるLEDのレイアウト方式について、車載用途で用いられる代表的な2つの方式を説明します。
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エッジライト方式/導光方式
LCDの下に配置した導光板に対して横からLEDの光を照射し、上向き(ユーザー側)に光を取り出す方式。
特徴
- バックライト全体が面発光
- 比較的少ない数のLEDで実現可能 = 低消費電力
- 明るさのムラが少なく均一な見映え(表示が無い部分もバックライトは発光する)
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直下方式
LCDの直下にLEDを配置し、ユーザーに向かって直接光を点灯させる方式。
特徴
- LED1つ1つのエリア発光の集合体
- ディスプレイサイズやLED1つの照射面積によってLEDの数は多くなる
- LEDの数に応じてディスプレイ全体の輝度を上げる事が可能
「ローカルディミング技術」
- エリアごとに発光を細かく制御する事で、必要な個所だけを効率的に光らせることが可能
- 表示がない部分を非点灯にすることで、高コントラストで高品位な表示が可能
表示例
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エッジライト方式/導光方式
LCDの背後は導光板が均一に光っているため、文字以外の部分も光が抜けており黒地の色がやや薄れている
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直下方式
直下ローカルディミング技術により、文字以外の部分は光らず高コントラストでくっきりと見える
表示が無い部分は発光せず、くっきりとした黒を再現できるため、コントラストを高め、視認性の良い表示が可能となります。
製品ラインアップ
当社ではエッジライト方式、直下方式のどちらにも最適なソリューションを準備しています。
用途やご希望の仕様に合わせた光源の選択が可能です。