ENERGIZING

光のエネルギーを活かす

光の新たな価値を提供

光は暗闇を明るく照らすだけではなく、そのエネルギーを利用して新たな作用を促すことも可能です。
深紫外光による水殺菌アプリケーションでの活用等、様々な分野で提供可能な光のエネルギーを効率よく生かし、新たな価値を提供していきます。

水の除菌で注目を集める深紫外LED

世界人口の増加に伴い、安全で清潔な水の確保が急務となっています。従来はフィルターや塩素による浄水が行われていましたが、塩素に耐性のある菌や微生物(例えばクリプトスポリジウムなど)には効果がありませんでした。そこで注目を集めるのが、耐性のある菌にも強い深紫外線による水除菌です。スタンレーは除菌能力の高い高出力の深紫外LEDを開発しました。これまで除菌装置などの紫外光の応用機器に使う光源の主流であった水銀ランプを代替する光源として利用可能です。

  • 深紫外LED除菌実験の測定条件(菌種:大腸菌/出力:40mW/照射距離:100mm/照射時間:120sec)

実現させたのは、窒化アルミニウム基板とフォトニック構造

除菌効力が最も高い発光波長265nmで世界最高レベルの光出力200mWを実現。窒化アルミニウム基板を採用し、さらに基板裏面にフォトニック構造を構成したことで、世界最高レベルの光出力200mWを実現しました。既存の除菌用光源に比べコンパクトなので、機器の設計の自由度が高く、水銀フリーで環境にやさしい光源として、新たなアプリケーションへの展開が可能となります。

深紫外LED水除菌用リアクター
独自の整流機構と配光技術で除菌性能を大幅に向上

スタンレー電気の水除菌用リアクターは独自の整流機構と自動車ランプで培った配光技術を組み合わせたことで深紫外光を効果的に水に照射することが可能となりました。従来のランプと比較した場合、水銀フリーを実現し環境負荷の低減、ON/OFF 点灯に強く長時間使用が可能、ウォームアップが不要で瞬時にパワーが得られる、というメリットがあり、今後の水除菌市場での用途が広がります。

光で「持続可能な食」への貢献

食卓に並ぶおいしい魚たち。限りある水産資源を未来に残すために、日本では魚の養殖産業やその研究が進んでいます。
スタンレー電気は、「光の力で持続可能な食への貢献」を目指し、自社技術を応用した技術提供を進めてきました。
さまざまな企業が取り組みを進めるなか、スタンレー電気が共同研究に参画した「LEDを活用した光養殖技術」が近年注目を集めています。

緑のLED投光器を魚に照射する実験により、マコガレイの生育が促進されることがわかり、すでに実用化が始まっています。

ヒラメやカレイなどの養殖魚の成長速度を高める「光養殖」。
スタンレー電気はこの光養殖に神奈川県水産技術センターおよび北里大学との共同研究に参画しました。緑色LEDの光を飼育中の稚魚に照射し、通常の飼育と比べて平均体重で1.6倍に成長を早める効果があることを実証しました。これにより出荷までの期間が通常より3か月早くなることがわかりました。
出荷までの期間短縮によりコストの大幅な削減にも貢献します。
気になるお味は、魚養殖照明で育てられたヒラメも「従来品同様に美味しい」と好評のようです。

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