圧電膜形成技術

小さな機械を動かすエネルギー源となる圧電膜を形成する技術です。
圧電膜とは、電圧を加えると伸び縮みする「圧電体」を薄く層状にしたものです。
この膜の微細な動きで、小さな機械を駆動します。

“お客様の製品が、高温環境下で作動しない”
当社独自の圧電膜を活用することで、125℃という過酷な環境下でも長時間安定して駆動する部品を実現できます。たとえば、太陽光で熱がこもりやすい車室内の内装部品は、高温環境下でも駆動できるよう耐熱性があることが求められます。

1. 高温環境下の長時間の駆動を可能にする成膜技術
スタンレー電気は、高温環境下でも安定して駆動する圧電膜を独自技術で形成しています。
ADRIP（Arc Discharged Relative Ion-Plating）法という高度な成膜技術により、金属などの材料をプラズマ化し、均一な厚みでPZT （チタン酸ジルコン酸鉛）膜を形成します。

最適なプロセス条件のもと、所望の機能・性能を持たせ、信頼性の高い圧電膜の形成を実現しており、他の圧電膜材料であるBaTiO₃（チタン酸バリウム）と比較しても、PZTは約3倍高い温度でも機能性を維持できます。